2017 1229-31 平標山

昨年の雪辱戦として年末の平標山に行ってきました。
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昨年は松手山ルートを登り豪雪に敗退。いつも夏に登っている平元新道ルートならBCスキーヤー、ボーダーなどのトレースがあるということで、今年は平元新道で。天気が良ければ日帰りで平標・仙ノ倉ピストンもありえるということだけど、今年は悪天予報。29日が悪く、30日が良く、31日がまた崩れるとの予報で29日にとりあえず小屋まで上がって、30日の天気次第で大黒の避難小屋くらいまで行ってみるか、あるいは小屋に戻るか、もし29日も条件が良かったら、小屋をパスして仙ノ倉まで行くか、あるいは、日白山に連なる尾根に踏み入れるかなどの皮算用をしながら、新幹線で7:40に越後湯沢駅に着くと、殴り雪。

8:00のバスに一番に並ぶと、後ろにぞろぞろとスキー場行の方々で登山者は僕一人。僕の次のカップルもその次のカップルも女の子がびっくりするくらい可愛いかった。今まで言われたことがなかったけど降車をスムーズにするために乗車券を買ってくださいとのことで、平標登山口行600円分を購入。もっとも降車時には荷物代100円を現金で追加して支払いました。

一番前の席に座り、立ち客含め満杯になったバスが出発、街を通り抜け国道に入ると、雪も止み前方に青空が。スキー客にも歓声が沸き、これは良い登山になるかもとの予感を感じながらアウターパンツの下に、モンベルのストレッチスパッツを装着終えたころ、8:30過ぎに登山口バス停に到着。

そのまま登山口へと進むがいつもの川沿い登山口は巨大な雪の壁になっていて入る余地なし。手前の別荘地から入ることに。最初は凍結路面で徐々に雪が付いてくると、踏み跡とスキー跡があり辿っていくと、やがて別荘地が終わり、山の中へ。ここからは完全にスキー跡だけになり、雪も深くなったのでワカンを装着。画像下で左手崖下がいつもの川沿いの登山道
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登山道と合流して橋を越え、ひたすら林道を直進。ヤカイ沢のゲートでスキーのトレースは左の山道へ進み、直進の林道はノートレース。ここで逡巡。腿まで雪のある林道を3kmラッセルして登山口に辿り着き、そこから恐らくトレースのない夏道を登るか、あるいはこのスキーヤーのトレースを辿りヤカイ沢源頭部から稜線を目指すか。

悩んだ末に後者を選択、ヤカイ沢沿いの道に入り登っていくことに。初めて歩くルートは分岐のところは少し急なものの、その後は緩やかに緩やかに登っていく。やがて前方に見たことない平標山西面の姿が現れる。
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40分弱で100m少し登ったところ、上からスキーヤーが降りてくる。すれ違った時に伺うと、やはり今日のトレースをつけてた方で、8時頃にスタートし、1780m地点くらいまで行ったところで石楠花などの藪が濃く、またガスって視界も悪くなったので、稜線まで残り100mくらいの地点で降りてきたとのこと。

その地点までのルートの様子や、そこからの状況を伺って先に進むが、急に雪が深くなってスキーのトレースを辿っても腰までの踏み込みが多発、前を見ても緩やかに100mくらい登ってからの500m以上の急登を考えるとこれはとても無理と判断、分岐から分かれて45分くらいの地点で引き返すことに。下りはサクサクと15分で到着。

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ラッセル前に10分ほど小休止をして補給食を摂り12:10にいざスタート。ラッセルとはいえ平坦の林道だからと登山口から山の家まで行けるだろうと考えていたが、ひざ上までの雪が思ったより遥かに重く、1時間で200mほどしか進めない。3時過ぎに谷筋から日光が消えていくあたりでそろそろ

明日も登山口まで今日の倍のラッセルがあることを考えると

・2日目は幕を置いたまま山の家をピストンして戻り、3日目に帰る
・2日目に荷物をまとめ山の家を目指す。3日目に山の家から平標山頂ピストンし登山口まで降りて、4日目に帰る
・2日目に荷物をまとめ山の家を目指す。3日目に山の家から平標山頂ピストンして下山し帰る
・2日目に昨日のトレースを辿って帰る

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夕飯はポーションの鍋の元(豚骨醤油)をベースに鍋用のカット野菜&きのこと豚肉を煮て。炭水化物は夜は無し。金宮のお湯割りとウイスキーのお湯割りを飲みながら食べ終えると、タブレットに貯めこんでいたアマゾンプライムの動画から空飛ぶ広報室を見つつ就寝。

夜中目が覚めるとかなりの圧迫感。どうやら夕食の頃から降り始めていた雪がかなり積もっているらしいが林道なのでどんなに積もっても遭難することはないとそのまま就寝。

2日目:12/30

そして6時過ぎに目が覚めると、クロスオーバードームは左右が雪で圧迫され半分になり室内はシュラフ1本分くらいになり、頭と足元も潰される。よろよろと幕から出ると、埋もれたスコップを掘り出して幕の周りの雪を掻き出し。

幕内では過ごせるようになったものの、昨日作ったトレースは全て消えていたため、途方にくれてどうしたものかとお湯を沸かしてコーヒーを飲んでいると、人の声がして「幻聴か」と幕の外を見ると、スノーシューで力強く進むガイドのような人とその後ろに5人ほどのスノーシュー部隊、みなスノーボードを背負った日帰りBC隊のようで、ここで自分の中に2つの選択肢が浮上した。

・このトレースを利用してこの雪の世界から脱出する
・このトレースを追って山の家を目指す

昨日のラッセルとそれを全て帳消しにした昨夜の大雪、そしてスマホの充電ケーブル(USB-C)忘れなどを考えると最初の選択肢は限りなく誘惑的で、その筋でとにもかくにも考えながら撤収していると重装備の登山者が一人やってきた。話を聞くと、昨日はヤカイ沢分岐のゲート近くのAU電話がぎりぎり入るところに幕を張っていて、日数はたっぷりあるので上に上がると。

通り過ぎた後、やはりここで帰るのは昨年の撤退以下になるのと、本チャンのラッセルのための特訓のためもと、山の家まで登ることに。昨日の時点で登山口まで2kmほどに丸1日かかるかと思ったところが、スノーシュートレースのため、1時間弱で登山口に。

ただ、登山口からトレースは山道ではなく、林道をそのまま真っすぐ進んでいる。荷物をデポしてトレースを偵察すると、山道の尾根を回り込んでから緩やかな場所を選んで山の家方面に向かっているような。

登山口地点に戻り、先に抜いた登山者を待ち相談すると、彼も偵察に行くことに。

一服していたが、あまりにも帰ってこず、荷を背負って向かうと、しばらく登ったところで、日帰りハイカーたちと降りてきた。僕がまだ幕内にいるうちに通過したらしい彼らはかなり上まで上がったが日帰りでは限界と降りてきたとのことだが、スノーシュー部隊はもっと上
まで行ってるとのことで、僕はそのまま行くことに。

隣と尾根との間の谷や中間地点などの緩やかなところを這うように登って行き、高度を上げる毎に勾配が上がっていき、かなり上まで来たと思った頃にトレースが消失。正確にはドロップ。スノーシューでか、あるいはスノーボードでか、まだ林間の地点で下っていた。

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少しだけトラバース跡が残っていたので進み、終点跡まで来たところで、バッテリーが切れたスマホの代わりにタブレットを出して山と高原地図の同エリアを出して現地点を確認すると、夏道を通り過ぎ、山の家から山頂への稜線の下、1620m地点にいることになる。ただコンパスはぐるぐる、高度は合ってるけど場所情報は怪しいと判断して、その地点から100mほど上の稜線を北北西の方向にラッセルしていくことに。

ここからはトレースなしのラッセルで、胸までの丈の雪をピッケルで掻き落とし、膝で潰してワカンで踏む、の作業をひたすら繰り返す。この作業を2時間近く続けて稜線ピークが近づく頃に5時を過ぎ陽が沈み視界が狭くなっていく。改めてタブレットで現地点を確認すると、やはり山の家(1650m)を通り過ぎ、1700m地点で稜線まで後20mほどある。

ヘッドライトを装着し、稜線までたどり着くと、街の灯が眼下に見える中、山の家まで降りていきなんとか17:44に到着。母屋も避難小屋も埋まっていないものの、避難小屋の2階からしか入れないので、どうにかこうにか2階から入室。終日雪と格闘して疲れ果てたため、温かい夕食を作る気力がなくつまみなどの乾き物を食べウィスキーを飲み、空飛ぶ広報室の続きを見てるうちに就寝。

3日目:12/31

何度か起きて寝てを繰り返し、うつらうつらしていた6時過ぎ、避難小屋の扉のガタガタする音に慌てて飛び起きると、例の登山者の登場。話をきくと1400m過ぎ地点でビバークして夜中にスタートしてきたとのこと。一休みしたら食事して山頂をピストンして下山するというので同じ行程をすることに。

昨日用意していた雪を融かして水を作り、昨夜食べる予定の鍋の材料を煮て餅も投入、朝食を食べてコーヒーを飲み、先に出発した彼を追って8:30に小屋をスタート。彼のトレースをしばらく追うとやがて遥か前方に姿が見え、歩き続けると追いつき、そこからは交代しながら天候が悪化する中を進み、ルートを相談し探しながら歩みを進め、10:00頃山頂に到着。

下から吹き上げる強風が雪の礫を顔に打ち付け、真っすぐ立っていられない状況で、トップの画像を撮ってくれた彼が外したテムレスは遥か彼方に飛んでいき、ほんの数分滞在して下山。ホワイトアウトしかける帰路を、先ほど作ったトレースが風でほとんど消されながら時間的には快調に30分で山の家帰還。
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そこには一人の姿があり、聞いてみると、日帰り登山者で僕らのトレースを追って上がってきたものの、山頂に向かうトレースが風で消えているのと、風の状況で山頂は大変だろうと判断し、山頂に行かずに帰るとのこと。ただここからのトレースはしっかり残っているので、今から降りれば登山口までではなくバス停まで十分行けるだろうとのことで、下山する彼を見送ると、僕らも休憩して降りることに。

軽食を食べコーヒーを飲むと広げて荷物をしまい、準備に時間がかかるのでという彼をおいて、先に12:00に下山開始。トレース消失地点から直登して僕よりも少し山の家に近いところまで上がってきた彼のトレースを使って下山。木々の間であったり、切れ落ちる寸前であったり、日の出る前にヘッデンだけでよくこんなところを登ってきたなと感心しながら下ると、見覚えのあるドロップ地点に。

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ここからは来た道を、半分は風でトレースが消えつつ踏みしめ下っていくと、わずか1時間で登山口に到着。山道にトレースが出来ており、何人かが入った模様。そのまま林道を歩き続け、20分で幕営地点に、スキーヤー3人組に抜かれたりして、わずか25分で国道に到着。

越後湯沢駅行のバスに10分ちょっとだったので、残ったお湯でワカンやストックに付いた雪などを融かし、身支度を整え向かってきたバスに手を振り乗車、駅に着くと、バス停から徒歩2分ほどの江神温泉(400円)に入り、新幹線は初めてのグリーン車チケットを買い、エキナカのレストランのテイクアウト弁当を買い、新幹線乗車、あっという間の帰京となりました。

結論として、BC隊によるトレースがついてさえいれば、イージーな日帰り登山であった今回の山行は1日早く入ったために、ラッセルばりばりの2泊3日山行に変わり果て。30日スタートであれば、もっと先まで行けていた可能性は高いけど、その後の天候を考えれば無事に下山出来ていたかは分からず、まあ良い落としどころ。3,4月に予定している谷川エリアの山行の予行練習と、12月の白毛門に続く
装備テストになりました。


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by roadman71 | 2018-01-03 19:01 | 【山行】上越